À la recherche du temps perdu ― 絹糸がつなぐもの
- Hamanaka Akiko

- 7月24日
- 読了時間: 2分

フランスの友人が絹の生地をくれた。彼女のおばあさまが保存していたらしい。
幾何学模様の非常に滑らかなしっとりとした、流れる光沢。ああ、絹の輝きと肌触りがしっかりと感じられる。
日本製の絹糸で、リヨンで織られたと信じてる。根拠はゼロ。
「おばあちゃんが持ってたの、でもいつの頃のものかはわからない。私より、晶子の方が上手に使えると思って」
友人はそう言って私にこの生地を譲ってくれた。
決して軽くはない、かといってずっしりとしているわけではない。絹特有の生きている証、息遣いが感じられる。絹は生きているのだ。毛糸と同じく動物性の糸。空気を吸って生きている。
洋装地として作られていることはわかる。着物の羽裏地や羽二重とは全く異なる重量。とはいえ、何十年も黙って出番を待ち続けていた役者をこのまま引退させるわけにはいかない。
私の祖母が残してくれたカシミアのコート。敬意を払って最高のパートナーを見つけた。真っ黒な顔の裏には、キラキラと輝くダイヤ。
そして、もうひとり。若い若い、異国のパートナー。羽織。息子のアンサンブルの羽織の裏に使用した。やんちゃな男の子をばあばは気に入ってくれるだろうか。言葉は通じるのだろうか?何処の国の言葉を使う?
また新たなる旅が始まる。

You may never wear a kimono. But you can wear the art of Wasai.
On ne porte pas forcément un kimono. Mais on peut porter l'art du Wasai.
— PASSIONEER


コメント