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大正ロマンをまとう ― お召しの矢絣

  • 執筆者の写真: Hamanaka Akiko
    Hamanaka Akiko
  • 9月12日
  • 読了時間: 2分

大正ロマンの象徴、矢絣模様

大正時代と聞いて思い浮かぶのは、モダンガールや女学生の姿。なかでも「矢絣(やがすり)」の柄は、時代を象徴する模様として人気を集めました。矢がまっすぐに飛ぶ姿から「真っ直ぐに進む」という意味が込められ、特に若い女性の間で愛されてきました。


大正時代お召し矢絣柄
大正時代お召し矢絣柄

袖裏は紅絹 八掛はモスリン
袖裏は紅絹 八掛はモスリン

お召し着物とは

「お召し」は、江戸時代後期に徳川将軍が好んで着用したことから広まった織物で、大正期には高級な日常着として女性たちに親しまれていました。縮緬とは違い、織りによってシボを出しているため丈夫で、光沢を抑えた落ち着いた質感が特徴です。


矢絣×お召しが映える理由

矢絣模様は、直線的でモダンな印象を与える柄。そのシャープさと、お召しのしっとりとした風合いが重なることで、凛とした中にも柔らかさを感じさせます。大正の女性たちが「ハイカラ」と呼ばれたのも納得の組み合わせです。

現代で楽しむ矢絣のお召し

今日では、矢絣のお召しは卒業式の袴姿でよく見られます。紫や紺の矢絣に、エンジや緑の袴を合わせるスタイルは、時代を超えて愛される王道コーデ。また、帯や小物にモダンな色を合わせることで、普段のお出かけ着としても楽しむことができます。


紫織庵 大正友禅帯 大丸の依頼で作られたものらしい
紫織庵 大正友禅帯 大丸の依頼で作られたものらしい


 
 
 

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