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PASSIONEER


À la recherche du temps perdu ― モンテ・クリスト伯
マルセイユの海と空の境界線、そして袖に宿るChâteau d'If。自ら描いた地中海のデッサンが、友禅職人の手によって世界に一枚のオートクチュールとして生まれた青い訪問着 フランスにいたころはデッサンばかりしていた。毎日ものすごく。今から思えばそんなことは当たり前で。キュビスムを先導したピカソ、「泣く女」を見てるといたずら画に見えるかもしれない。でも、彼のデッサンは息をのむ、圧倒される。基礎がある。 マルセイユにいったとき。地中海を初めてみた。なんと美しく見えたことか。パリには海がないからマルセイユで空と海の境界線が消えた時、ただただ港に座って時を忘れていた。 遠くにChateau d’if が見えた。港の前にはちょうどカフェがあって、テラスに陣取って海を描いていた。周りの人たちが声をかけてくる。 「どこからきたの?」 「何を描いてるの?みせて」 エスプレッソ1杯でテラス席に居座るほど度胸はなくて、 「なにか甘いものある?」 「Tarte au citron. 最高におススメ、夏にぴったり」 パリに住んでいたのにこのTarte au...

Hamanaka Akiko
7月16日読了時間: 2分
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