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À la recherche du temps perdu — 掌の上の御大典

  • 執筆者の写真: Hamanaka Akiko
    Hamanaka Akiko
  • 4月16日
  • 読了時間: 2分

昭和天皇即位の礼(1928年)に参列した曾祖父母の記念写真
曾祖父母の参列時の服装

1928年、昭和天皇即位の礼のおりの写真。曾祖父母が宮中に参列したときの写真。

このころはまだ京都でおこなわれたらしい。その前の大正天皇即位の礼はなんと、二条城も関連の場として使われたらしい。昭和天皇のときは京都御所(紫宸殿)で執り行われ、2日に渡って饗宴が行われたとか。曾祖父母はこのお式に参列。



螺鈿装飾が施された木製ボンボニエールの全体像
掌に残された宮中の記憶——昭和御大典とボンボニエール

衣装は当時の京都大丸に特注。曾祖母はどうしていいやら全く分からないから、当時曽祖父の副官についていたオヤマ氏が全てをとりしきったらしい。おすべらかしも曾祖母の自前の髪。どんなところで結ってもらったのだろう。

日本では大正期から昭和初期にかけて、宮中でボンボニエールをお土産として配ることが通例となり、一応相見積もりさせていろいろなところから仕入れている。

曾祖父母が受け取ったものがどこでつくられたものかはわからないけれど、華族たちが手にしていたものとはやはり作りが異なるかと思われる。

資料を調べると、大饗宴で銀製のモノが配られていることがわかるのだが、曾祖父母がいただいたものは木製のボンボニエールで装飾は螺鈿である。もちろん、これも可憐で品がよく本当に素敵なものである。祖母はこのボンボニエールを真綿でくるみ、さらに羽二重の手縫いの袋に入れ大切に戦後の混乱期を乗り切った。

伯父曰く、曽祖父の服は質の良い純毛で混乱期に仕立て直して着潰したらしい。小袿は売るに売れず、つまりは戦後の混乱期にお金になる価値はなかったということだろう。

結果として売らずに残したのでいまこうして私の手元に残り、掌に乗るボンボニエールで当時の曾祖父母の時代を垣間見ることができる。

菊の御紋、飛翔の鶴、全てが宮中の様子を想像させるモチーフである。

戦前の宮中とはいったいどのようなものだったのか。ボンボニエールを眺めて想像を膨らませるのみである。


菊の御紋と鶴の意匠が施されたボンボニエールの細部
掌に残された宮中の記憶——昭和御大典とボンボニエール

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