top of page

À la recherche du temps perdu — 下着から、ガウンへ

執筆者の写真: Hamanaka Akiko
Hamanaka Akiko
15 時間前
読了時間: 2分
麻の葉柄が織り込まれた綸子の長襦袢地の一部
子どもの成長を願った柄が、今は一枚の生地として残る。

Combinaisonにはkimonoで着る長襦袢の生地を使用している。

中古市場では白や薄ピンクの色目が非常に安価で出回っているのが現状だ。

変わったデザインやアンティークものはやはり皆手元に置きたいものだし、なかなか安価には手に入らない。

特に麻の葉模様は産着に当然の意味合いで使われてきた。

麻の葉模様は日本人にとっては縁起物の柄である。麻の葉は強くたくましく成長するため、古来より子供の健やかな成長を願い、親は麻の葉の柄の産着を拵えて子供の無事な成長を願った。それが大きくなると長襦袢になるわけだが、昨今では医療の発達で子供達も無事に成長するため、その真摯な親の願いも変わりつつあり、子供に麻の葉模様の洋服を着せる親は見られない。

長襦袢にしても、皆白やピンクを一枚は手にしているので、2枚目3枚目は他の柄が欲しくなる。そのため中古市場には白やピンクが溢れている。

着物を着る習慣がなくなってきたため、おばあちゃんのたんすに眠っていたものだ。

また、地球温暖化のためかとにかく着物を着ると暑く、絹の襦袢が汗だくになることを嫌う世代も増えて代替品も出てきている。


「百年の眠りから、纏うものへ。」

しかし、直接肌に触れる綸子のしなやかさは何にも劣らない。うっとりするような穏やかな気持ちになれる。

 西欧で部屋着として日本のきものが愛用されていることは映画のワンシーンからも推察できる。

  着物や長襦袢に使われる羽二重や綸子は、一度海を渡ると"ガウン"として西欧の映画の中で息を吹き返す。アル・パチーノは『ハウス・オブ・グッチ』で艶やかな絹の襦袢を纏い、アラン・ドロンもまた、紋付羽二重を部屋着として着こなした一枚を残している。

最近観た映画でも、主人公が同じように艶やかな絹の一枚をガウンとして纏うシーンがあった。着物として仕立てられれば「和装」、部屋着として纏われれば「ガウン」——名前は変わっても、そこにあるのは同じ一枚の生地の艶なのだ。


誰もがこのしなやかさを体験できるように。

眠り姫を100年の眠りから目覚めさせる。


You may never wear a kimono. But you can wear the art of Wasai.

On ne porte pas forcément un kimono. Mais on peut porter l'art du Wasai.

— PASSIONEER

コメント


bottom of page